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執筆者の写真伏見いきいき市民活動センター

【UTTOCOな人】藤井有貴さん、渡辺早苗さん_vol.41 2022

更新日:1月28日


伏見区久我にある、町の不動産屋。 オシャレな雰囲気の軒先から入った店内は、とてもアットホームでホッとできる空間でした。店舗をさまざまな取り組みの場として活用されておられ、地域のさまざまな世代の方が集う「FORYOU不動産」の藤井さんと渡辺さんにお話しを伺いました。



日常と切っても切り離せない“住”の身近な相談相手でありたい


Q:FOR YOU不動産について教えていただけますか。

(藤井)

一般的な不動産屋と同じように、家の売買や賃貸の管理・仲介を行なっています。家に関することに困ったときに「FORYOUにとりあえず相談に行こう」と思ってもらえる身近な存在を目指しています。誰もがいつでも気軽に入ってこられる暖かい雰囲気づくりを意識し、「地域に対してできること」を常に考えながら経営しています。不動産に気軽に足を運んでもらうためにも、まずは私たちの人となりを知ってもらうために、地域に向けた取り組みを行っています。

一般的な不動産屋は男性のお客様が多いですが、FORYOUは取り組みの効果もあり、女性のお客様の利用が多く、女性や子どもの思いを他の不動産よりもお聞きし、反映できていると思います。

他にも、気軽に来てもらえるきっかけになればと思い、調理師の経験を活かし、カフェの営業も行っています(café FORYOU)。日頃のランチや特別な日のディナーなどに利用いただいており、店の雰囲気やカフェ営業の効果もあり、幅広い年齢の方が来てくださっているのも私たちの特徴です。

(左上)キッズルーム、(右上)2階フリースペース、(左下)授乳室、(右下)庭

お母さんはゆっくりとご飯を食べることができ、子どもは自由に遊べることもcafé FORYOUの魅力!


Q.前職では調理師を10年されていたということですが、ご自身で不動産屋を始められたきっかけはどのようなものでしょうか。

(藤井)

不動産に興味を持ったきっかけは、自分の家を購入するタイミングでした。不動産屋で話をするなかで、これまで知らなかったことを知り、学ぶことが楽しくなりました。他のことをもっと深く学びたいと思うようになり、宅地建物取引士の勉強を始めました。

人は人生で1度は不動産売買に関わります。自分で家や土地を購入する場合や、親から相続する場合などがあります。ただ、人生で不動産の勉強をする機会は、仕事でない限りありません。実際に購入した後に、「こんなことができた。」、「こういう探し方もできた。」、「こうすればよかった。」と感じることもあると思います。お客様がマイホームを購入する際に、後悔しないようサポートしたいと思い、不動産屋を始めることにしました。

そのため、FORYOU不動産では、家や土地を買う予定のない方にも、正しい不動産の知識を得てもらうために「不動産のあれやこれや聞ける会」という勉強会を開催しています。



誰もが気軽にくつろげる「みんなのLDK」


Q:「気軽に訪れることができる不動産屋」を目指して、地域と日常的に関わる取り組みをいろいろされていると思います。そのなかで、子どもに対しての取り組みを始められたきっかけは何かあるのでしょうか。

(渡辺)

私は、この地域(神川学区)で子育てをしてきました。そのため、羽束師・久我地域の子どもたちに対して「何かしたい」という思いはずっとありました。そのような思いがあったため、FORYOU不動産を小学校の近くで始めました。店舗は、神川小学校のグランドが見えるほど近い距離にあります。子どもたちが安全に、安心して立ち寄れる場所をつくりたいと思い、「任意団体FORYOUこどもしょくどう」を立ち上げ、駄菓子屋や子ども食堂を始めました。

昔は、近所の人とは顔見知りで、支え合い生活をしていました。私はシングルマザーとして、子育てをしてきたなかで、地域の皆さんにいろいろと助けていただきました。今は地域のつながりが薄れ、子どもたちが誰かの家でご飯を食べることなどが少なくなりました。そのような環境のなかで、私たちのお店を誰もが来ることのできるオープンな場所として運営することで、子どもだけでなく、親御さんも安心して子どもを送り出せる場所でありたいです。


Q:駄菓子屋は毎週木・金曜日に、子ども食堂は毎月1回開催されていますが、具体的な取り組みについて教えてください。

(渡辺)

神川学区にあった駄菓子屋がなくなり、地域の方と「自分たちにできることは何かないか」と話したことがスタートのきっかけでした。その方と一緒にいくつかの駄菓子屋に視察に行き、できることからスタートしました。子どもたちの居場所として、子どもたちがお喋りに来る場所になるといいと思い、コミュニケーションは大事にしています。だからこそ、多くの子どもたちが来てくれるようになりました。子どもたちが来てくれるようになったことで、児童館のイベントに出張で駄菓子屋を出店させてもらえるようになりました。

子ども食堂は、近所の方も「活気があっていいね!」と言ってくださったり、地元の農家さんが野菜をくださったり、「私はあげれるものがないから」と寄付やボランティアとして協力してくださる方などが増えました。

羽束師・久我のお店の方が、マッサージやものづくり、お菓子販売などのブースを出してくださっています。さまざまな形で大人と子どもが関わっているので、地域の交流の場にもなっています。

だがし屋FOR YOUの様子


FORYOU子どもしょくどうの様子


Q:思い出に残っているエピソードはありますか。

(藤井)

神川小学校は、コロナの影響もあり運動会ではなく、学年別のスポーツフェスティバルを開催されており、駄菓子屋に来る子どもが、「おっちゃん見に来て!」と誘ってくれました。しかし、見に行くことができないため、「おっちゃん見に行けへんわ」と伝えると「じゃあ、ここで練習するから見てて!」とダンスを披露してくれました。不動産屋のおっちゃんに普通言ってこないですよね。日頃の取り組みや子どもたちとの関係性がある、私たちだからこそ味わえた喜びです。


(渡辺)

お誕生日会を「ここでやってもいい?」と家ではなく、駄菓子屋の日にみんなで集まり、踊ったり、食べたりして楽しんでくれていました。親御さんも後日わざわざお礼に来てくださったときは嬉しかったです。他にも、駄菓子屋の日に家族にお土産を買って帰る子どもがいたり、「今日はこれだけやけど、次までにお風呂掃除してお小遣いもらって来るわ」と話してくれたり、駄菓子屋をするなかで子どもたちの家での様子や家族との姿を知ることができます。家の話をしてくれることは、子どもたちが私たちに心を開いているからだと思います。そのような話を聞けるのは、嬉しいですし、安心できる場所を提供できていると、やりがいも感じています。



羽束師・久我の未来への「恩送り」


Q:今後の展望について教えてください。

子ども食堂や駄菓子屋をしっかりと継続してやっていきたいとは思っています。ゆくゆくは、来ている子どもたちが、大人になり家を借りるときや買うときに、「FORYOUに相談へ行こう」となってくれることです。今来てくれている子どもたちにとって、散髪屋さんのように馴染みの不動産屋であると嬉しいです。

もう1つは、私たちのお店のスペースを使い、羽束師・久我でお店を持ちたい人のサポートをしたいと考えています。今は、イベントや地域の集まりなどにスペースの貸し出しを行っています。今後は、お店を始めたい人が軌道に乗り、地域に定着するまでの間、一緒に集客のお手伝いや開店に向けた準備など、段階を踏める場所を目指しています。羽束師・久我にお店が増え、一緒に何かできる仲間が増えれば最高です。



■株式会社FORYOU不動産

〒612-8495 京都府京都市伏見区久我森ノ宮町1番地37

TEL:075-202-4450 / FAX:075-203-1120

営業:10時00分〜18時00分(定休日:水・木・日)


・不動産のあれやこれや聞ける会

月・火・金・土 10時00分〜13時00分(要予約)


・café FOR YOU

ランチ:毎週木曜日 11時30分〜15時00分(予約制)

ディナー:毎週月・火・木・金曜日 18時〜 (予約制、1日1組限定)

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