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執筆者の写真伏見いきいき市民活動センター

【伏見ローカル名鑑】伏見農家の台所_vol.2

更新日:2021年3月9日

 みなさんは、地元の野菜を食べていますか。

今回、お話を伺ったのは、伏見農家の台所の運営をされる代表の樹下ちえ子さんと事務局の藤掛進さんです。伏見農家の台所は、2019年に伏見区の農家女性グループで結成され、月1回地元産の野菜を販売しています。新型コロナウイルスが猛威を振るう中、どのような活動をされているかお聞きしました。

「伏見農家の台所」代表 樹下ちえ子さん



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野菜への思いを消費者へ

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━━伏見農家の台所を設置したきっかけをお聞かせください。


 伏見区は農業が盛んですが、消費者が地元の野菜に関心が低い問題を抱えていました。「これでは、一生懸命作業をしている農家の方たちの努力が伝わらない。消費者にもっと知ってもらおう。」という思いがあります。そのように思っているタイミングで、サポートしてくださる方もでてきましたので、活動を始めました。



━━2019年から活動されたとのことですが、今現在どのような活動をされていますか。


 2019年は、商店街のイベントに合わせて農家さんの野菜を知ってもらうベースづくりに取り組みました。2020年は、伏見農家の台所として食育マルシェを展開し、直売所のように地元の野菜や果物を知ってほしいという思いで活動しています。

 しかし、新型コロナウイルスの影響により、11月まで延期を余儀なくされていました。現在は、毎月第3土曜日の午後1時から4時に限定して開催していますが、いずれ毎日開催できるようにしたいと考えています。

    地元の野菜などについて、地域住民さんや農家さんがお話ししている様子



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「食育」でつなぐ伏見愛

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━━━納屋町商店街には、元気な小売りのお店もみられますが、

   そのなかで伏見農家の台所ならではの魅力をお聞かせください。


 伏見区の野菜という意味では他団体と同じですが、ここでは単純にものを売るのではなく、あくまで地元の伝統を広め知ってもらう「食育」を基本としています。例えば、桃山大根は、現在1人しか生産者がおらず絶滅の危機にあります。京都市や地元の伏見区役所の方々といかに保存するかを考え、漬物以外の食べ方も見つけ出し、市民にも知ってもらおうと試行錯誤しています。



━━━先ほどから「食育」という言葉を何度もおっしゃられていますが、

   なぜ食育を重視さ  れておられるのでしょうか。


 今は、コンビニやスーパーなどで簡単に調理済みの料理を購入することができます。しかしそこにはお米や野菜を作る人、魚を獲る人、家畜を育てる人など沢山の人たちの努力があります。それらを知ることで、食べ物の大切さを学ぶことが食育だと考えています。

このマルシェを通して、伏見の農家や農業を知ることで、食べ物の大切さを学んでほしいと思っています。そして伏見の良さを感じてもらい、それが伏見愛につながればよいと考えています。

 地元の野菜を調理し食べることで、農家や地元に関心を抱くようになります。このようなつながりが食育を通して増え、地元の農業が維持できれば良いと思っています。そのために私たちは、伏見の食材を食べてもらうことや食材の料理方法を考えています。

       取材中にいただいた、桃山大根加工品とても美味しかったです



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伏見野菜を知ってもらいたい

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━━━新型コロナウイルスにより思ったとおりに活動ができない状況が続いています。

   今後、 伏見農家の台所でやっていきたいことをお聞かせください。


 伏見の良さを知ってもらうために、伏見の食材を使った伏見定食や新しい伏見の名物を作りながら、このマルシェからいろいろな情報を発信していきたいです。やりたいことはたくさんあります!



━━━最後に今後の未来を担う若者が行うべき活動やアドバイスをお願いします。

 とにかく一度農家と一緒に考え、活動してみてください。そこでは、楽しさ、感謝、感動、自信、誇りなど色々な発見があるでしょう。教室での授業では得ることのできない何かです。そして美味しさとうれしさを私たちと共有しましょう。

 実際に現場に出向いて作業をする「援農」も一つの取り組みですが、時間とハードルの高さがあるため懸念されています。そのため、伏見農家の台所の農家の方と一緒になって、伏見野菜を広める活動を行ってほしいです。



編集後記


 今回のインタビューで何度も「食育」という言葉が出ました。伏見農家の台所は、食育を重視され、伏見野菜を伝えたい思いがひしひしと伝わりました。また、これからを生きる若者が積極的に食育に参加し、地域の食材を知る必要があると考えました。取材中桃山大根を使った料理をふるまってくださいました。程よい歯ごたえがありとてもおいしかったです。


(市民ライター 三浦あずささん)

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