今回は、伏見区でお菓子の製造・販売を行っている株式会社 伊藤軒様に取材させていただきました。職人さんの手で丁寧に作られた伝統のある和菓子などを、主に製造・販売しています。
職人さんの中で、入社1年目の西村隆さんを取材させていただきました。
西村さんは、京都の力になりたい、京都の食文化を伝えたいということで伊藤軒に入社しました。もともと職人志望ではなく接客を考えておられましたが、元々お菓子作りをしていたこともあり、製造部へと就職が決まりました。
今では、和菓子を作ることを楽しいと感じ、日々成長を感じられることがやりがいに繋がっておられます。
Q.和菓子作りをするうえで大変だったことはありますか?
最初は生菓子をつくることにとても苦労しましたね。私がとても尊敬している先輩がつくる生菓子を見ながら自分とどう違うのか、自分にはなにが足りないのかなど試行錯誤しながら毎日練習をしていました。
特に、包餡(ほうあん)という餡をもちで包む作業に苦戦しました。初めは商品にならないものもあり、ロスを出したことが申し訳ないと思っていました。
家に持ち帰り練習していましたが、家に持ち帰ることができる練習用の生地と実際の餅生地とではかなり差があり、フォームの練習にはなったものの、思うように上達することができませんでした。
また、1週間に2回、30分を2セットくらいのペースで練習していましたが、それではなかなか成果は出ませんでした。そこで、仕事が終わってから30分でも生地を触るようにすることを決めました。
「継続は力なり」とことわざにもありますが、毎日、10分、20分であったとしても実際の生地で練習を続けていくことが大切で、それが今に結び付いています。
Q.いま和菓子作りをされておられる中で、意識されていることはなんですか?
今ではさらにきれいにつくり、スピードをあげてよりたくさんのお客さんに提供したいと思っています。
1番大切なのは、丁寧につくること。お客様にとってはそれが1番だからです。その次にスピード。自分の仕事が早くできるようになると先輩の仕事も減り、先輩がさらによりよいものをつくることができるのです。私は、この3つの循環を大切にしています。
また、常に考えて作業に取り組むようにしています。段取りなどをシミュレーションすることも大切なことです。
次世代の子供達へメッセージ 子供達にはたくさんの経験をしてほしいです。例えばレストランのバイトで盛り付けを教わったら家でもするようになる等。
私は小学5年生からバスケをしていて、その中でもていねいな形からつくり、スピードをあげていくというプロセスを学びました。そして実際にそれが和菓子づくりにも関連づけて考えることができます。
実体験、経験、人との出会いなど一つ一つの機会を大切にしていってほしいです。
☆西村さんの「ここがファンタスティック!!!」
西村さんは和菓子を作るとき、常に考えて作業に取り組んでいるそうです。
取材の中で、「段取りなどをシミュレーションすることも大切だと思います。先輩の作業を見て学び、それが全て自分に合っているわけではないので、自分のやり方をみつけて『やってみる』。そして、出来た部分を取り入れてさらに練習を続けています。」と仰っておられました。
西村さんはよりきれいなもの、自分が満足できるものを作れるように日々努力を重ねておられます。
西村さんの、和菓子作りに対する熱心な姿勢に感銘をうけました。今ではきれいにできている和菓子も、最初はなかなかうまくできず練習を積み重ねた結果だということを知って感動しました。
また、まだまだ現状に満足せず更にきれいにつくり、それに加えてスピードもあげていきたいという目標に、職人としての心意気を感じました。
Fantasticな企業
企業名:株式会社 伊藤軒 インタビュー:西村 隆さん ホームページ:https://www.kyoto-itoken.co.jp 取材日:2018年1月15日
------------------------- 学生ライター企画記事 龍谷大学政策学部Ryu-SEI GAP学生チーム もりもり☆キッズ執筆
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